腸内環境を整えてくれる発酵食品「塩こうじ」

塩こうじとは、麹と塩と水を混ぜて発酵させた調味料です。

こうじとは、米や麦などの穀類や豆類を蒸したものにこうじ菌という微生物を繁殖させたものです。

 こうじには米とこうじ菌で米こうじ、麦とこうじ菌で麦こうじ、豆とこうじ菌で豆こうじ、

というようにたくさんの種類があります。

 

 また、こうじ菌といっても1種類だけでなく、日本酒や味噌、醤油などには黄こうじ菌、

 焼酎には白こうじ菌、泡盛には黒こうじ菌など、用途によって使い分けられます。

 塩こうじは主に、米と黄こうじが原料の米こうじから作られます。

 

 塩こうじがどうしてどんな料理でも美味しくできるかというと、

 塩こうじにはデンプンを糖に分解する「アミラーゼ」や

 タンパク質を旨味のもとであるアミノ酸に変える「プロテアーゼ」、

 脂肪を分解する「リパーゼ」などの消化酵素が含まれているからです。

 

 発酵したこうじの香りに、塩味に酵素が生み出す甘味や旨味が加わることで料理が一段と美味しくなります。

 また、消化酵素の働きにより肉や魚が柔らかくなることも塩こうじが人気である理由の1つです。

 

塩こうじの健康効果とは? 

1.疲労回復効果

塩こうじに含まれるビタミンB1には糖質を効率的に、身体を動かすためのエネルギーへと変換する働きをします。

ビタミンB1は過労時や発熱した時などに多く消費されるため、不足した分を補うと疲労回復に効果があります。

  

2.美肌効果

塩こうじに含まれるビタミンB2B6は、たんぱく質の代謝に関与しています。

たんぱく質は皮膚を作るための材料となり、肌や粘膜の健康を維持する作用があります。

  また、ビタミンB2は脂質代謝にもかかわっているため、不足すると代謝が停滞し、

 皮膚の炎症が起こりやすくなります。健やかな肌を目指すには、積極的に摂取しましょう。

 

3.老化防止効果

塩こうじの原料である米こうじにはエルゴチオネインという

ビタミンEの約7000倍もの強力な抗酸化作用を持つアミノ酸が含まれています。

抗酸化物質を摂取すると、活性酸素によるDNAの損傷や脂質の酸化を抑える効果があり、

がんや動脈硬化の予防に効果的であることが分かっています。

また、抗酸化物質は活性酸素による脳の神経へのダメージを防ぐことができるため、

認知症の予防効果が期待されています。

 

4.腸内環境を整え免疫を維持します

塩こうじには、乳酸菌が含まれています。

乳酸菌は加熱することで死んでしましますが、

死んだ菌でも善玉菌のエサとなるため腸内の善玉菌の数を増やし、

腸内環境を改善させる効果があります。

また、こうじには食物繊維が多く含まれており、食物繊維も善玉菌を増やす働きをします。

腸内環境を正常に保つことでお通じがスムーズになり、ダイエットに繋がります。

また、人間の免疫細胞の大部分は腸に存在し、腸内環境が整うことで免疫力を高める効果もあります。

 

5.減塩効果

  塩分を過剰摂取することにより、血液中のナトリウム濃度が上がるため、

 血液中の浸透圧を一定に保つために血液中に水分が増えます。

  血液中の水分が増えるということは、身体を循環する血液量が増えるということであり、

 末梢の血管の壁にかかる負荷が大きくなるため血圧が上昇する、と考えられています。

  血圧が上昇すると血管が傷つきやすくなり、動脈硬化や脳卒中、心臓病などの生活習慣病を発症しやすくなります。

 塩こうじに含まれる塩分量は食塩の1/4であり、液体で均一に味付けしやすく旨味の効果もあり、

 物足りないと感じることもなく減塩に効果的です。

 

塩こうじの使い方は?

  塩こうじの良いところは何より手軽に使えるということです。

  減塩効果で説明した通り、塩を使うかわりに塩こうじを使うだけで、

 食材に旨みが加わり、これまでの味が格段にアップします。

 Papaが作った料理が信じられないくらいになりました(笑)

 

肉や魚を塩こうじに漬けることで、タンパク質がアミノ酸へと分解されて旨みが増し、柔らかくしっとりとなります。

生野菜やゆで野菜なども、塩こうじに漬け込む・和える・混ぜるなどで、

すぐに副菜が1品できあがり、とても重宝します。

 

では、どのくらいの量で肉などの食材を漬け込めばよいかというと、

食材の重さに対して塩こうじは1割~2割程度と何かにかかいてありました。

例えば、

100gに対して塩こうじ10g~20gが適量ということです。

これさえ覚えておけば、肉でも魚でも、野菜にも応用ができてとても便利ですよ。

 

  ところで、先程も塩こうじは加熱に弱い性質があるといいましたので、

 加熱をしないで食べられるサラダや刺身にかけるのもありです。

  そうすることで栄養を損なわずに摂取することができます。

  なので、刺身に塩こうじをつけると、魚のまろやかさとうま味が際立ち絶品ですよ。

特に、高齢の方は老化とともに胃の弾力性や、小腸へ食べ物を運ぶ能力の低下がみられるので、

調味料を塩こうじに代えてみるだけで、塩こうじの酵素の力を借りて

食材を消化・吸収しやすい形にすることでより健康的な食生活を楽しむことができると思います。

 

 

 塩こうじを使った料理レシピも多数ネットや本で紹介されてます。

 我が家でもそれ見ながらつくりました。

 このブログではPapaでも試しに作れて、

 私が食べて美味しかった料理を紹介しますね(笑)